【連載】企業の存在意義とは?ドラッカーのマネジメント

ワイビーエム経営研究所

2011年11月24日 11:05

前回、「経営理念の作り方」で、「社長は何のために会社を経営しているのですか?」「何のためにあなたの会社は社会に存在しているのですか?」というお話をしました。

企業をみる観点はいくつもあります。代表的なものとしては、(1)社会・消費者が求める財・サービスを提供するため、(2)出資者(=株主)のため、利潤追求のため、(3)企業そのものの維持・存続のため、(4)日本的経営のように、お家(=組織)のため、従業員のため、などなど、時代と環境によって変化してきています。

この問いかけに対して、明確な答えを示し多くの人に支持されているのが、P.F.ドラッカーです。
ベストセラーとなった『マネジネント(エッセンシャル版)』から紐解いていきましょう。

ドラッカーは、「企業をはじめとするあらゆる組織(organ)が社会の機関(institution)である」と位置付けています。機関とは、社会になくてはならない「制度」であり、組織が存在するのは自らの機能を果たすことによって、機関としての成果を達成することとしています。
つまり、企業、行政、病院、学校、教会、軍隊、NPO、家庭等々の、組織はそれぞれが果たすべき使命があるがために社会に存在し、組織そのものが目的ではなく、使命を達成するための手段に過ぎないということです。

ドラッカーは、それらの組織の中核となるものが「マネジメント」であるといいます。マネジメントには、大きく3つの役割があり、その役割が自らの機能を果たし社会に貢献するものだとしています。

1.「自らの組織に特有の使命を果たす」
…本業を定めたら、それに真剣に取り組んで、世の中に求められている役目を果たすこと
2.「仕事を通じて働く人たちを生かす」
…個人が仕事の中で自己実現を果たせるような仕組みを作ること
3.「社会の問題について貢献する」
社会に悪い影響を与えないようにして、社会に貢献すること

では、この考え方を企業に絞った場合、企業の使命とは何でしょうか?

ドラッカーは、「企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである」と言っています。
つまり、社会やコミュニティ、個人を顧客として、そのニーズや欲求を満たすことが企業の目的、社会における機関としての役割となります。こうみると、企業の使命は、株主主体の営利や利潤の追求とはならず、どこかのお家騒動のように組織を存続させるためとはならない、ということがわかります。

ドラッカーは、「企業の目的と使命を定義するとき、出発点は1つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される」と断言しています。そして、「『われわれの事業は何か』との問いは、企業を外部すなわち顧客と市場の観点から見て、初めて答えることができる」とも言っています。

経営計画策定のスタートは、経営理念を見直すことでしたね。
その経営理念は、「何のためにあなたの会社は社会に存在しているのですか?」を問い直すことでした。

ドラッカーのいう「顧客の創造」、この観点であなたの会社を見直してみませんか?

[参考文献]P.F.ドラッカー『マネジネント(エッセンシャル版)』ダイヤモンド社,2001年;上田惇生『ドラッカー マネジメント-人こそ、最大の資産である』NHKテレビテキスト,2011年。

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