経営者の「8つの仕事」

ワイビーエム経営研究所

2012年02月23日 10:00

どんな会社においても、マネジメント上の課題は多く、経営者や管理者の悩みはつきません。

そもそもマネジメントとは、目的に向かって、効率的かつ効果的に進むため、プロセスを設定し、実践を繰り返すものです。経営者は、経営活動を通じて信用やキャッシュ、そして社員のやる気・能力を向上させることが欠かせません。経営者が果たすべき「8つの仕事」をご紹介し、マネジメント上の課題の発見、対策のたて方を考えてみましょう。

マネジメントにおける経営者の「8つの仕事」とは、
 (1)経営方針を立て、
 (2)計画を立て、
 (3)組織をつくり、
 (4)意見を調整する、という大きな流れを確立。
 同時に、その流れの中で、
 (5)働く意欲を盛り上げ、
 (6)業績を測定し、
 (7)人物を評価し、
 (8)人の訓練をする、というフローを構築し、実践する。


この「8つの仕事」を自社に引き当てることで、何をすべきか課題が見えてきます。そして、8つが連携して機能するために、それぞれの関係性をチェックすることが大切となります。

1.「方針の確立」と「意欲の向上」

経営方針とは、事業を行う出発点となる当事者の思いです。「(1)経営方針を立てる」ことにより、組織の方向づけと行動のフレームワークづくりを行い、ビジョンを実現するための道程を示すします。

これにより、「(5)働く人の意欲を盛り上げる」ことができます。企業としての総合力を発揮する入り口に立つことができますが、いい加減な方針であれば、逆にモラールが低下する要因となります。

2.「計画の設定」と「業績の測定」

「(1)経営方針を立てる」ことで、経営目的やビジョンを確認し、その実現に向けて、当面の到達目標とそれをクリアするための行動基準を示す必要となります。そこで次に必要となるのが、経営方針を受けて「(2)計画を立てる」こととなります。

方針のもとに「何を、いつまでに、どのように」するのかを計画し、早めにズレを修正するためのレールとして活用することが大切です。
計画を立てることで、会社という列車が進むレールが敷かれることになり、やるべきことがどこまで進んだのかという、「(6)業績を測定する」ことにつながるのです。

3.「組織の構築」と「人物の評価」

経営者の大切な仕事は、計画を誰が推進していくか、人の役割分担を決める「(3)組織をつくる」ことです。また、それによって責任と権限の関係を明らかにすることが、「(7)人物を評価する」という重要な仕事につながっていきます。適材適所の人選、採用、配置という人事政策と、最大効果が生まれる「仕事と人の組み合わせ」が重要なポイントとなります。

4.「意見の調整」と「人の訓練」

そして最後に、組織を円滑に動かし、総合力を発揮するために、各部門や各人の「(4)意見を調整する」ことが必要となります。人はそれぞれの立場、自分の専門分野に固執して「木を見て、森を見ず」の落とし穴に陥りやすいため、それぞれの意見を一つの企業目的・目標に合致させるように調整を図ることが、経営者の仕事として極めて重要になってきます。その意見調整のプロセスは、物の見方や考え方をレベルアップすることができ、「(8)人の訓練をする」ことにもつながります。

(1)~(8)のいずれかの項目が弱ければ、せっかくよい戦略対応も、よい成果を生まないことが多々あります。ぜひ、経営者は自身の「8つの仕事」の整合性について確認してみましょう。

(出所)ワイビーエム経営革新塾/タナベ経営「FAX REPORT」2012.2.15号より



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